キーワード


 「双星記」「ダイアナ記」「デス・タイガー・ライジング」―― 一連の作品におけるキーワードとなる言葉を説明します。以下、ネタバレがありますので、ご注意ください。



〈夏〉とは――?
 伴星βの第二惑星ベルゼイオンに棲む人々は、千年に一度だけ訪れる、マサ・キティ系のふたつの太陽の大接近をこう呼びます。近日点の前後数年ですが、さまざまな解釈があります。年中、夜の状態がつづく〈夜半球〉に千年振りの朝が訪れること、ふたつの太陽の影響で、惑星規模の災害が発生する期間のこと、惑星全体の気温上昇が観測される期間のこと、などです。

〈石〉――ジュエリー――とは?
 先史文明の遺跡から発掘したオーバー・テクノロジーのエネルギー発生装置のことである。この先史文明の遺産である超テクノロジーが艦隊戦に影響を及ぼす。本作では、先史文明の遺産である〈ブラック・ボックス〉を中心として艦隊構成をする。〈ブラック・ボックス〉は〈石(ジュリエー)〉と命名されている。〈石(ジュリエー)〉は、自らを中心として、ある特定の範囲空間に〈エネルギー場〉を作成する。空間に撒き散らされたエネルギーは、受信装置が受け取り、推進力に転換することが可能である。艦隊は〈石〉を搭載した旗艦を中心に構成されるわけだ。各艦艇は〈受信装置〉を搭載し、エネルギーを推進力として移動する。〈エネルギー場〉のなかでは推進剤の搭載量を気にすることなく自由に航行することが可能になるのである。当初、ベルゼイオン側のみこの〈石〉方式を採用していたが、敵アル・ヴェルガスも〈受信装置〉を搭載した艦艇を戦場に投入することにより対抗する。つまり、敵のエネルギー源を利用して戦闘を行うことになる。かくて、〈エネルギー場〉=〈戦場〉となる。 


〈夜〉――
 マサ・キティ星系の伴星βを太陽とする第二惑星ベルゼイオンは、常に同じ面を太陽にむけて公転している。このため、裏側は絶えず〈夜〉の状態であり、人々は、〈夜〉〈夜半球〉と呼称している。千年間、この状態がつづくのだが、千年に一度、数年間、ふたつの太陽が接近する〈夏〉のあいだだけは、永遠につづくかと思われる〈夜〉が明けることになる。

〈昼半球〉――
 惑星ベルゼイオンは、常に同じ面を太陽にむけて公転している。このため、表側は絶えず〈昼〉の状態であり、人々は、〈昼半球〉と呼称している。


工事中



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